洗顔料選びは,清浄作用を重視して,また,肌にしみこんで浸透するものはNGですので,できるだけシンプルな化粧石鹸がよいというのは既にお伝えしたとおりです。
ただ,固形の石鹸ひとつをとっても,色々な種類があり,選ぶのに悩んでしまいます。
石鹸えらびについては,どのようにすればよいでしょうか?
石鹸に必要なのは清浄力。余計なことはしない方がいい!
洗顔の目的は,皮脂膜をきれいに洗い流して,まっさらで綺麗な皮脂膜の状態に戻すことでした。
そのため,石鹸選びで大切なのは,洗浄力がきちんとあること(そして,浸透力がないこと)です。
石鹸に求められているのは,素肌の清浄力(皮脂膜のよごれを綺麗に流すこと)です。
石鹸は,清浄をしてくれればそれで良いのであり,肌に余計なダメージを与えてはいけません。
ですから,石鹸が余計なことをしないことが大切です。
石鹸を選ぶ際は,余計なことをしない石鹸かどうかをチェックする必要があります。
あなたがお使いの石鹸は,余計なことをしない石鹸でしょうか?
香料・着色料は無添加の方がいい
石鹸の中には,香料や着色料が添加されたものがあります。
香料や着色料といっても様々なものがあり,天然成分から作られたもの,合成のものがあります。
よい香りはリラックス効果があり,洗顔やボディを洗うときにも香りを楽しみたいものですね。
しかし,香料や着色料が,肌への刺激になる場合があります。
特に肌の弱い方やアレルギーのある方は注意しなければいけませんが,今肌に問題がない方も,洗顔は毎日毎日積み重ねていくものである以上,避けた方が良いのではないでしょうか。
たとえば,元東北大学教授安田利顕先生著,東邦大学客員教授漆修先生改訂の「美容のヒフ科学」(南山堂,2010,9版)は,次のように指摘しています(同書140頁)。
「天然成分」と聞くと体に悪影響はないというイメージがあって,むしろ体に良い影響をもたらしてくれるようなイメージがあります。しかし,天然の香料や天然の着色料であるからこそ,アレルギー反応等で皮膚へ影響を及ぼすという皮膚科専門医の先生の意見もあります。
ですから,香料・着色料については,天然の成分も含めて,出来るだけ避けた方がよいでしょう。
肌にマイルドで低刺激性のものを
石鹸選びの際は,肌にマイルドで低刺激性のものを選ぶのも大切です。
特に素肌が敏感で刺激を受けやすい人はもちろん,今肌に問題がない人も肌へのダメージを抑えるという意味では大切です。
たとえば,医学博士田上八朗先生ら著「『きれい』をつくる-理想の肌づくりは皮膚科学から-」(小学館スクウェア,2005,初版)は,次のとおり指摘しています(同書225~226頁)。
まとめ
- 石鹸に必要なのは清浄力。余計なことはしない石鹸を選びましょう。
- 石鹸の香料・着色料は,天然・合成のどちらでも極力避けましょう。
- 肌にマイルドで低刺激性の石鹸を選びましょう。
(公開日2013.1.6)(最終更新日2013.1.8)